陶芸作品ぞくぞくと集まる


去年の12月から知り合いのお引っ越しの手伝いをしている。
バルセロナで暮らす夫のことを長く知る人で
14年ほど前に夫が日本に戻ることになった時、泣く泣く手放したものを引き取ってくれた人でもある。
そうして日本に戻った夫だったが、結局その後
彼はいろいろな理由でバルセロナに半年後くらいに戻ることになり
途中から私も一緒に住み始め、今にいたっているのだ。

その方のお引っ越しの手伝いで
書類を破いて捨てたり、いるものいらないものの選別をして
いらないものをまとめて捨てたり
様々なものの断捨離のお手伝い。
人のものだが、ものを捨てるというのは結構なストレス発散にもなるものだと思った。
書類の正体がわからない程度に
ビリビリ破くこの行為。
かなり気持ちがいい。
もしモヤモヤがたまっていたなら
これをすることをオススメする。

このお宅にはとにかく日本の本がたくさんあって
その中でも日本語の参考書がずらりと揃っている。
そのいらない本の中に夫が好きな寺山修司の本が10冊ほどあったので
もらって帰ってきた。
まっさきに夫にそれを見せると
なんと、それは泣く泣く手放した夫の本だということがわかった。
十数年の年月を経て、本人のところに戻ってきたのだ。

それから、写真の陶芸作品もそのひとつだが
バルセロナに住み始めた頃に習っていた陶芸。
その作品もこのお宅でたくさん発掘?されて出てきたのだ。
続々と出てきた作品で、我が家の隙間だらけだった戸棚が今、満杯になりつつあるところ。

夫の手作りはどれも味のあるもので
私としてはとても気に入っている。
シンプルなものだけれど上の写真のは香炉だそうで
上のへこんだところに香りのするアロマオイルなどをいれ
四角の台の中に入るくらいの小さなキャンドルをいれ
オイルを温めて香りを出すしくみ。
四面に点々とあけられた穴からはキャンドルの明かりがもれ
素敵な照明にもなるというすぐれものだ。

陶芸作品はそのほか、お皿や花瓶、お茶碗、徳利など多数あり
これが、なかなかの腕前なのである。

kinopiyo
バルセロナ在住。グラフィックデザインをしつつ布で小物なども製作中。 2019年12月に出版したバルセロナのガイドブック『心おどるバルセロナへ 最新版』イカロス出版より発売中。電子書籍もAmazon、kindle、楽天koboなどでお求めいただけます。私が好きなお店の紹介や暮らしについてをお伝えしたいと思っています。