バルセロナ建築散歩してみよう


ガウディの建築はとても素晴らしいもので
世界遺産にされているものがたくさんある。
でも、バルセロナにはガウディ以外にも興味深い建築物がたくさんあるのだ。

さぁ、街歩きをしてみよう。
普段は空いていない建物の扉が時々開いていたりする。
そこにはとても美しいデザインや照明器具、壁の装飾があったりするのだ。

もう、10年以上は住んでいるけれど
まだまだ知らない建物がほとんどで、
買い物ついでに街を歩いていると
思いがけずうっとりするエントランスに出会うのだ。

モデルニスモといえば、バルセロナではやっぱり
自然のものをモチーフにしたものが特徴で
特に植物。
花をこんな風にデザインするなんて!と、
胸キュンな気持ちになり
つい、足を止めてスマホで写真を撮ってしまったりするのだ。
様々な建物の、花のデザインを写真に収めるだけで
軽く一冊の写真集ができてしまうほど
多種多様なデザインが見て取れる。

入口からエレベーターへ続く通路の側面には
タイルに植物模様が描かれている。
まるで、蔦が壁についているようにエレベーターへ誘っている。
そして、入口の扉にはアヤメの彫刻が施されている。
さらに、床には植物のモザイクが渋い色合いで描かれているではないか。
こんなエントランスを毎日、出たり入ったりできるなんて
心豊かな気持ちになっちゃいますよね。

ここはまた別の建物のエントランスだけれど、
こちらも、照明が美しく、つい見惚れて時間を忘れてしまいそうなほど。
壁面に描かれたなんともリズミカルなお花のデザイン。
こんな風に抽象化して描くことができるなんて、私も真似して描いてみたくなってしまう。
それに、この淡い色彩がとってもカワイイ。

ぜひ、バルセロナにいらした際には
ガウディ建築や美術館もいいけれど
街に溢れている建築物にも目を向けられると良いと思う。
ずいぶん昔に、バルセロナは街全体が美術館よ〜。
と言っている人がいたけれど。
確かに、それは本当だと思う。
しかも、これこそが本当の意味での暮らしに寄り添ったアートだと。
そう思うのだ。

あぁ、こんなエントランスを日々通りながら
自分のお部屋に行けるなんて。
それだけでも気持ちはハッピーだよね。



kinopiyo
バルセロナ在住。グラフィックデザインをしつつ布で小物なども製作中。 2019年12月に出版したバルセロナのガイドブック『心おどるバルセロナへ 最新版』イカロス出版より発売中。電子書籍もAmazon、kindle、楽天koboなどでお求めいただけます。私が好きなお店の紹介や暮らしについてをお伝えしたいと思っています。