町をブラブラしてみた日


なんだか暑く、なんだか寒い。
シャツ一枚でも大丈夫かなと思ったけど
コンピュータの前で仕事してじっとしていると
なんだか肌寒くてセーターを着てみたり。
今年はちょっと変な天候だ。
さっき、晴れていたから洗濯物をベランダに干していると
急な曇り空で、大粒の雨が降ったり、、、。
やだわ〜。
どうなっちゃってるんだろう。

昨日はちょっと時間ができたので (いや、いつも結構ヒマなんだけど)
久しぶりに住んでいる町をブラブラと散歩してみた。

青い空が輝いていて
ジャスミンのような香りのする花が
たくさん咲き誇っていて
思わず鼻を近づけて
大きく深く吸い、香りを思う存分かいでみた。


ちょうど12時前の時間に散歩をしていたのだけれど
町で見かけたのはシルバー世代の人たちが圧倒的に多く、
お散歩をしていたり、公園のベンチで日向ぼっこをしていたり
友達と会話をしていたり、また、ベンチに買い物かごを置いて
タバコをふかしている主婦がいたりと
まぁ、それぞれの楽しみ方をしている。

時々、買いものの途中で本屋さんのショウウインドウを
じっくり観察するのが好きで
どういうテーマで並べているのかはわからないけれど
三十冊ほど並んでいるうちの5冊が日本の本だった。
いやいや、すごいわ〜。
いつも本屋さんの中に入りたいと思っているのだけれど
入ってしまうと、1時間以上は見てしまいそうなので
ウィンドウだけにしている。


しかし、ウィンドウだけどこれだけの日本の本があるのは
やっぱりすごい。日本人として誇らしい。

上左は谷崎潤一郎の『春琴抄』カタルーニャ語のタイトルは『RETRAT DE SHUNKIN』
上右は井伏鱒二の『黒い雨』カタルーニャ語のタイトルは『PLUJA NEGRA』
下左は岸本斉史の『NARUTO』
下右は『HOKUSAI MANGA 1, 2』

中に入ると三百冊以上は日本関係の本がある。
結構人気なんだよね。

この本屋さんのほぼお向かいに
子どものワークショップの場所がある。
いつもウィンドウに子どもたちの作品が飾ってあって
これも通りすがりに見るのが大好きだ。
今回のは劇場を箱で作って色彩をのせている。
楽しい色がそれぞれに塗ってあって、ウキウキしちゃう。
私も、作ってみたくなっちゃった。
一番上の写真が子どもワークショップのウィンドウの様子。

やっぱり、町歩きって楽しいわ〜。

フアン・ラモン・ヒメネス知ってる?


今年こそはスペイン語に力を入れて
勉強をしてみようと思っている。
この思いは、日々あたまの片隅にドカンとあって。
やらなきゃだめよと、私のあっちこっちを
突いてくるのだけれど
どうしても、他のことに気を向けて
今まで来てしまったのである。

それで、その勉強法がたくさんある中の一つとして
興味深いスペイン語の本を読んでみようと思ったのである。
とにかくこの勉強がいつまで続くかわからないが、、、
やってみよう。
やらなきゃ、いつまで経ってもスペイン語は上達しないしね。
あぁ〜、情けない。

大好きな作家、江國香織さんの本をときどき読むことがある。
それは彼女のエッセイで
その本の中で、『プラテーロとわたし』という本が
紹介されていた。

その本を調べてみたら、
なんと、スペイン人の作家であることを知り
ぜひ、スペイン語で読んでみようと思ったのである。

この『プラテーロとわたし』は
スペイン語のタイトルはほぼ直訳で『Platero Y Yo』というタイトルだ。
いや、スペイン語が直訳ではなく、
日本語が直訳と言った方が本当だ。
作家はJuan Ramón Jiménez フアン・ラモン・ヒメネスという
1956年にノーベル文学賞を受賞された方だ。
恥ずかしいのだが、わたしは今まで彼の存在を知らなかった。

彼は若い頃に、彼のことをとても理解してくれたお父様がお亡くなりになり、
それがきっかけで精神に不調をきたし、療養生活をしていた時期があり
その時の経験を元に散文詩集『Platero Y Yo (プラテーロとわたし)』を
執筆したそうだ。

江国さんのエッセイからの抜粋だが

世のなかの、善いもの、美しいものが全て書きつけられている本を
一冊だけ知っている。静かで質素で清らかな本だ。しかも、深い絶望にみちている。
−『物語のなかとそと』江國香織−

この彼女の言葉を読んだら、誰だってこの本を読みたくなってしまう。

その一人が、まさに私だ。

この本は散文詩集で
プラテーロというのはロバの名前。
そう、この本の主役はロバさん。

さてさて、これから読むのだけれど
ドキドキ。

私も、この本が好きになれますように。

そんな気持ちだ。

私が理解したスペイン語『Platero Y Yo』と、日本語の『プラテーロとわたし』
日本に一時帰国した時に日本語の『プラテーロとわたし』を手にして
答え合わせをしてみようと思う。

そうそう、この本は日本では4社ほどの出版社から出版されているのだけれど
そのひとつに理論社からでているものは挿画が山本容子さんで
これは絶対に欲しい本のひとつ。
山本容子さんはすごく影響を受けたアーティストのひとりで大好きな人だから。

停電と日常

 
一番過ごしやすい季節が到来。
暑くもなく、寒くもなく
ベランダで食事が気持ちよくできる時期だ。

今週月曜日のお昼、
3時のおやつに食べる用のクッキーを作ろうと思って
材料を揃えていたらお砂糖がないことに気がつき
近くのスーパーへ買い物に。
家に戻り、全ての材料をボールに入れ
コネコネとねって、広げて、切って
オーブンに入れ、スイッチオン!!!
あれ? つかない、停電か〜。
実は停電にあまり驚かない。
年に1、2回は近所の工事か何かでなったりするから。
しかもちょうど1ヶ月前に
家の配線関係が原因で我が家だけが停電になったことがあった。
だからウチだけが停電かと思ったのだけれど
他の場所は、どうだろう?と確かめに
ドアを開けてエレベーターを見たら
エレベーターの照明などが消えていたので、
建物全体もしくは、この地域が停電なんだと思った。
とりあえずこの状態を仕事先の夫にスマホで連絡をすると
帰ってきた返事にびっくりした。
スペイン全体が停電だと書いてあったのだ。

えぇっ〜、そんなことってあるの?

これは長期化するかもしれないと思ったが
我が家の地域ではたったの2時間半ほどで
電気が復旧し、何不自由なく生活ができたので
他でもそうだろうと思っていたら
他の場所では夜まで電気が使えなかったことを知った。
しかも交通機関が全く機能しなかったようだ。

交通機関といえば、私が使用しているのは
国鉄の電車RenfeのR3に乗っているのだが、
これが最悪の路線で、単線だからしょうがないのだけれど
非常事態ではない日常でも
30分から1時間、電車が来ないのはよくあることで
時間割には1時間に2本あるはずの電車が
1本なくなっているなんてことも日常茶飯事なのだ。
だから、本が必需品。
読書がすごくはかどるのだ。
いちおう時刻表というものが存在するのだが
ほぼ時間通りに来たことがない。
遅れてきているのか、早くきているのかさえもわからない。
この際、どうでもいい。
気ままに家を出て、
駅に行って、
10分待たずに乗れたらミラクル!ラッキー!
そんな気持ちで外出している。
日本じゃありえないことだよね。
こんな郊外の生活だけど、
自然がいっぱいで、楽しくやっているのだ。



バルセロナでリチャード・ボナを聴きに行く



すっかり魅了されちゃって
リチャード・ボナが歌う姿を撮るのを忘れちゃったのだけれど
どんな音楽か?というと上の動画のような感じ、、、。

カメルーン出身で1990年にパリに渡り音楽活動をし
その5年後にニューヨークへ拠点を移している
世界的に有名なジャズ・フュージョン・ベーシストだ。
さらに、歌もうたっちゃう。
その歌声がとっても心地よく
アフリカの森にいる鳥のようだったり、
風のようだったり、
笑顔で、楽しそうに演奏し、歌う彼がとてもいい。
今、この時を一緒に過ごしている
音楽っていいなぁとつくづく思ってしまった。

曲と曲の間にある
彼のトークも笑い溢れるジョークで
とにかくお茶目なのだ。
また、今回のライブでは
彼はトリオを組んで来ていて
ピアノとドラムのお二人はキューバ出身だったこともあり
キューバ音楽が何曲か続き
かなり盛り上がった。

ライブの場所もとても良かったので
紹介したいと思う。

赤い、水車の建物で有名な
『El Morino エル・モリーノ』は
小さな会場で1階のテーブル席と
そのまわりにカウンター席が
1階と2階がある。
今回、私たちはテーブル席で
リチャード・ボナが3メートル先くらいにいるという
とってもうれしい席だった。
全体的に会場が小さいので
アーティストとの距離感が身近に感じられる
とってもおすすめの場所。
こんなに近くで聴けるなんて最高の場所だと思う。
他のアーティストの時もチェックして
行きたいほど。
とにかくおすすめの会場なのだ。

バルセロナにいらした際には
ガウディ観光の後、夜にジャズクラブで楽しむなんて
最高の1日だと思う。

『El Morino エル・モリーノ』の詳しい情報はこちら

バルセロナのフラワーマーケットへ


久しぶりの快晴に恵まれた
先々週の週末に、
バルセロナで開催されたイベント
『Flors al Mercat』フラワーマケットに行ってきた。

植物はもちろんのこと
エコやオーガニックに関係するグッズの販売や
イベント、ワークショップなどもあって
毎年、大勢の人で賑わっている。

夫はバルセロナでゴミに関する情報を集めていて
コンポストのような活動をしている人が
ブースを出しているかも?と期待していたようだったが
残念ながらいなかった。
同じような考えのグループがいたら
情報交換したかったみたいだ。
ちなみに夫は『キエーロ』というコンポストのようなことを
我が家で実践している。
もう4年ほどになる。

今年はこんな植物を我が家に迎えた。


高さ5センチほどの多肉植物だ。
ちょっと腰が曲がっている感じがかわいくて
ついつい買ってしまった。
数年後、いったいこの『腰まがりちゃん』はどうなっている?
考えただけで楽しくなっちゃう。

毎年、フラワーマーケットの会場になっているところは
『Mercat de les Flors』という劇場の前の広場で
実は、ここの劇場はダンスをメインにした
催しをする場所で
比較的スペインのグループが多いけれど
世界のダンスが観られるところで
大好きな劇場だ。


この門をくぐって左側がその劇場。
私たちが帰ろうと出口に行ったら
お客様100人くらいの行列ができているほど
大人気のイベントなのだ。


劇場案内
『Mercat de les Flors』の詳しい情報はこちら

南仏の町Sommièresソミエールで骨董市とマルシェを楽しむ(冬休みの旅3)


晴れて良かった〜。
お天気が悪いと骨董市もマルシェも楽しめないしね。

フランスの骨董市は YouTubeで投稿されているのをみると
食器類が豊富なので、とっても楽しみで
張り切りすぎて、朝は早めに目が覚めてしまった。
骨董市は8時から始まるというので
その時間よりも少し早めに出て、
小さな洋菓子店でクロワッサンとカフェオレをいただき
町をのんびり散歩しながら骨董市の場所へ行ってみると
まだ、業者の人たちは品物を車から出して
商品を並べている最中だった。
良い物はすぐに売られてしまうので
手際よく並べられていくものを見ながら
次々とお店を渡り歩いて回った。


フランスのお皿が欲しいと思っていたのだけれど
思っていたほど数が出てなかったし、気に入ったものもなかった。
あまりスペインでは見かけない色彩の麻の布巾があったので
それを2枚と、スプーンを買った。
パリは骨董のお値段が全体的に高いけれど
フランスの田舎は良心的で、
私が毎月出かけているバルセロナ郊外の骨董市より安い。
まだ知らないフランスの田舎の骨董市に行ってみたいと
どんどん欲は膨れてしまうのである。

骨董市の後はマルシェを見に行きMâcheという葉野菜と
今が旬の白アスパラを買った。
アスパラガスが立てて売られているのは
こうやって育ったから、そのまま上向きに立てて置くのが良いのだそうだ。
翌日、家で白アスパラをせいろで蒸して食べた。
食べ方はオリーブオイルをたっぷりかけて、ちょろりとビネガーをかけ
そして塩をぱらりとふってガブリ!
最高においしかった。
ロデヴではおいしいパンに出会えなかったのだけれど
ここのマルシェで若い女性が作っている天然酵母ルヴァンのパンを買って
家で食べたら、とってもおいしくて夫は満足気だった。

まぼろしのパンには出会えなかったけれど
ギリシャ料理を堪能し、骨董市とマルシェを楽しんだ良い旅だった。

フランス、小さな町Sommièresソミエールのレストラン話など(冬休みの旅2)


さてさて、おいしいパンに出会えなかったので
すぐに次の町Sommièresソミエールへ車を走らせたのだが
到着してかなりお腹が空いていて
すぐにでも食べたかったので
橋のすぐ近くにあったブルトン風のクレープ店に入った。
ここはブルターニュではなく南仏だけれど、
まぁ、お手軽だし、なにはともあれフランスだから〜と入ってみた。
私がメニューから選んだのはラタトゥイユのクレープで
ボリューミーで生地もパリッ!フワッとしていて
とてもおいしかった。大満足である。
最近、量が食べられなくなったのでセット・メニューにしなかったのだけれど
セットでオーダーしたお隣のカップルをチラ見したら
メインでは山盛りの野菜がのっているクレープを食べ(夫はこれを注文)、
デザートはなんだろうと思ったら
なんと、甘い系のクレープを頼んでいた。
ここで夫が一言「これがフランス人なんだなぁ」と
顔を見合わせて笑った。
日本人なら、メインがクレープなら次はクレープはたのまないだろう。
フランス人のクレープ・ファンはそうやって注文するのだ。
一皿たべ終わり、このレストランを見渡してみると
いつの間にかあふれんばかりの人でごった返していた。
間違いなく人気のソミエールおすすめのレストランだ。

お店の名前 les korrigans du vidourle
詳しくはこちらのウェブを

宿のチェックインが16時だったので
食べた後、その時間まで少し散歩をしていたら
素敵なチョコレート店を発見。
なんと、入口の扉の取手が板チョコの形をしているのだ。
かわいいアイディアではないか。
この日は営業がすでに終わっていたので
翌日に行ってみると、店内にはチョコレートの香りが漂っていて
ジュリエット・ビノシュ主演の映画『ショコラ』を
思い出してしまったほど。

お店の名前 Courtin Chocolatier
詳しくはこちらのウェブを

そして、夕食は何を食べようか
色々迷った挙げ句、なんとトルコ料理をチョイス!
ウェブで町のレストランを探しても
お酒とおつまみ系の軽食な感じか
ピザや、なんとかサンドのようなサンドイッチ系などで
これだ!とかピンとくるようなレストランがない。
フランスだから、、、と考えるとどこも無いし
だったら宿の近くにたまたまあったトルコ料理店でもと
行ってみることになったのだ。

トルコ料理といえば、ヨーグルトのソースがたまらなく好きなのだ。
どのテーブルでも注文されていた
6種類のディップとトルコの丸パンのセットをたのんだ。
これが、最高においしかった。
パンの上に白ゴマが散りばめられ、窯で焼かれたパンは
ゴマの香ばしさと窯の炭火味?があいまって
トルコありがとう!と感謝したくなるほど。
そのパンと6種類ものディップをあれこれつけて食べる。
ヨーグルトとミント味やラタトゥイユのようなディップ、
フムスやヨーグルトサラダ、
などなど、これは心おどるハッピーセットだ。
そして、メインで注文したのが鶏肉と野菜の煮込み。
これが、オニオンスープのように
パン生地が鍋ぶたのようにかぶさっていて
それをナイフで切ってみると
さぁ、びっくり!あったかい湯気がフワッと浮かび
煮込みスープが顔をだす仕組みだ。


そして、食後にトルコの紅茶を注文すると
それを運んでくれたスタッフが
「これはプレゼントです」とトルコのお菓子もいただいた。
10年ほど前にイスタンブールへ行ったことがあるが、
トルコは親日化の人が多く、楽しい思い出がたくさんある場所だ。
そんなことを、香ばしい紅茶を飲みながら
夫と何気なく話をしたのであった。


お店の名前 La Maison De La Viande Turquoise
住所 11 Rue Abbé Fabre, 30250 Sommières France

〜お次はソミエールの骨董市などのお話〜

フランス、モンペリエの近くの小さな町Lodèveロデヴへ (冬休みの旅1)


待ちに待った夫の2週間の冬休み。
クリスマスの休暇が今、やっとやって来たのだ。
ところが、バルセロナは小雨が降ったり止んだりがずっと続き
ほぼ外出せずにいた。
家にこもり部屋のインテリアをちょっと変えたり
ベランダの植物が春に向けて過ごしやすくするため
整えたり、掃除をしたり、
その合間に日本のドラマを観たりなど
そんな風にのんびりと過ごしていた。

実は、天気が良ければ出かけたいところは色々あった。
その中でも特に夫が行きたかった場所が
フランスのモンペリエの近くにあるLodèveロデヴという小さな町で
日本ではパン好きの間で有名な町だそうだ。
どんなパンかというと、パン・ド・ロデヴとは
天然酵母を使った高加水のパンで
とってもおいしいと噂のパンなのだ。
おいしいというのであれば、やっぱり一度は食べてみたい。
しかもロデヴの町まで、車で3時間40分ほどで行ける。
バルセロナはずっと雨だけれど、ふとスマホでモンペリエの天気予報をみてみたら
雨ではなかった。
だったら、もう行くしかないじゃないか。
とはいえ、パンだけの予定ではなんとなく物足りないので
アンティーク好きの夫婦としては
近くの町Sommièresソミエールでアンティーク・マーケットの開催があるのをチェックして
出かけたのである。
上の写真はアンティーク・マーケットがあったソミエールの町の写真。

朝の7時に家を出発し、ロデヴには10時半頃に到着した。
古い町並みは、いつか観た中世のようで
木枠の窓や扉に味があり、のんびり散歩してみたい場所だった。
ところが、天気予報は外れ、とっても寒くて小雨だった。
とりあえず、町の地図が欲しかったので
インフォメーションを訪ねてみた。

インフォメーションの担当者に地図をもらい
日本ではパン・ド・ロデヴがとても有名なので
ロデヴのパン屋さんを訪ねてみたいと伝えてみた。
すると、担当の女性は笑みを浮かべながら
以前にも日本の人たちがこの町に何度か来てパン・ド・ロデヴのことを
話していましたよ。と教えてくれた。
残念ながら現在、そういったパンを作っているところはほぼないけれど
いくつかパン屋さんがあるので行ってみてね。と
地図にボールペンでグルグルと印をつけてくれた。
5件ほどあったが、どこへ行っても日本でおいしいとされている
パン・ド・ロデヴの穴がボコボコ空いているようなパンは
見つけることができなかった。
が、最後に訪ねた開店されてほどないパン屋さんだと、
インフォメーションの女性が言っていたそこは
おそらくパン・ド・ロデヴぽかったのだ。
ウィンドウ越しにパンを作っていたのを見て
生地の雰囲気が高加水に見えたけど、、、。
ただ、お店がまだ開店していなかったので
パンは買かえず、本当にそれが日本で有名なパン・ド・ロデヴなのか?
寒さと雨に耐えきれず、確信がつかめないまま、次の町へ移動したのであった。

本当は、素敵な雰囲気のカフェでクロワッサンとカフェ・オ・レを
いただきたかったのだけれど、田舎町だからか
お昼の12時だというのに、まだレストランも準備中だったし
カフェテリアも飲み物だけならあるとか、
洋菓子店のイートインコーナーではいわゆるケーキ系はあるけれど
クロワッサンがないとか、
せっかく行ったのに、カフェもできない上にロデヴのパンにも出会えなかった。
ついてない、、、まぁ、こんな時もあるさ。
とにかく、次の町Sommièresソミエールへ向かったのであった。

つづく
※ロデヴではスマホの充電メモリーが少なくなり、写真を撮れなかったのだけれど
次の町では写真がいっぱいです。お楽しみに。









バルセロナ建築散歩してみよう


ガウディの建築はとても素晴らしいもので
世界遺産にされているものがたくさんある。
でも、バルセロナにはガウディ以外にも興味深い建築物がたくさんあるのだ。

さぁ、街歩きをしてみよう。
普段は空いていない建物の扉が時々開いていたりする。
そこにはとても美しいデザインや照明器具、壁の装飾があったりするのだ。

もう、10年以上は住んでいるけれど
まだまだ知らない建物がほとんどで、
買い物ついでに街を歩いていると
思いがけずうっとりするエントランスに出会うのだ。

モデルニスモといえば、バルセロナではやっぱり
自然のものをモチーフにしたものが特徴で
特に植物。
花をこんな風にデザインするなんて!と、
胸キュンな気持ちになり
つい、足を止めてスマホで写真を撮ってしまったりするのだ。
様々な建物の、花のデザインを写真に収めるだけで
軽く一冊の写真集ができてしまうほど
多種多様なデザインが見て取れる。

入口からエレベーターへ続く通路の側面には
タイルに植物模様が描かれている。
まるで、蔦が壁についているようにエレベーターへ誘っている。
そして、入口の扉にはアヤメの彫刻が施されている。
さらに、床には植物のモザイクが渋い色合いで描かれているではないか。
こんなエントランスを毎日、出たり入ったりできるなんて
心豊かな気持ちになっちゃいますよね。

ここはまた別の建物のエントランスだけれど、
こちらも、照明が美しく、つい見惚れて時間を忘れてしまいそうなほど。
壁面に描かれたなんともリズミカルなお花のデザイン。
こんな風に抽象化して描くことができるなんて、私も真似して描いてみたくなってしまう。
それに、この淡い色彩がとってもカワイイ。

ぜひ、バルセロナにいらした際には
ガウディ建築や美術館もいいけれど
街に溢れている建築物にも目を向けられると良いと思う。
ずいぶん昔に、バルセロナは街全体が美術館よ〜。
と言っている人がいたけれど。
確かに、それは本当だと思う。
しかも、これこそが本当の意味での暮らしに寄り添ったアートだと。
そう思うのだ。

あぁ、こんなエントランスを日々通りながら
自分のお部屋に行けるなんて。
それだけでも気持ちはハッピーだよね。



春といえばアーモンド

La Garrigaラ・ガリーガの町に住んで
もう、6年になる。

我が家のベランダから見えるこの教会La Domaラ・ドマ。
家を出て、ちょっとこのあたりを散歩してみた。
上の写真は散歩して、近くまで行った時に撮影したもの。

一番最初に春を告げる花といえば
やっぱりアーモンドの花だ。
桜の花に似ていて
春らしさをとても感じるのだ。

 
教会の方へ行ってみると
天使がちょこんと座って空を見上げていた。

先週は風邪をひいていて、家に閉じこもっていた。
久しぶりに外に出て、空の青や、風や光を体感して
体が軽やかになった気がした。

健康って大切だ。


そういえば、風邪を引いている間
パリに暮らす人が骨董市を紹介しているYouTubeを見ていた。
パリの骨董市では食器類が結構豊富に出品されているけれど
バルセロナではあまりない。
あったとしても、パリのように洗練された食器はほぼない。
ところが、先週日曜日にちょうど隣町のカルデデウで骨董市があり
ちょっと素敵なぽってりとしたお皿を見つけ、
買ってしまった。
平日の私のランチ用のお皿にしようと思っている。
トーストしたパンをのせたり、
パスタを入れたり。
嬉しい。