山の上のレストラン


今年の夏休みは遠出をしないで
近場で楽しむことにした。
私は結構それで満足している。

今回出かけた場所は
我が家から車で50分ほどのところだ。
Vicヴィックの近くの山である。
山の麓までは35分ほどで行けるのだが
そのあとは細いクネクネとした山道を
曲がって曲がって上がって行き15分ほど。
あともう少しでレストラン、と言うところで
車を停め、最後の急な坂道は自分の足で上がって
やっとたどり着いた
眺めのいい、山の上のレストランだ。

金曜日はお昼の1時15分からがオープンで
私たち夫婦は最初のお客さんだった。

田舎風な雰囲気のあるレストランで
入り口の赤い簾がゆらゆら風で揺れ
なんとも言えない心地よさだった。
それに輪をかけて、かかっている音楽がとても良かった。
ボサノバだったり、スペインのフラメンコ風だけれどゆっくりとした曲だったり
あぁ、家から離れて観光しにきている〜
そんな気分にさせてくれる場所だった。

まず初めにお通しとして、オリブーが運ばれてきた。
ちょうどいい塩加減。
それだけでちょっとうれしい。

そして、トマトのサラダをオーダー。
オリーブオイル、ヴィネガー、塩、胡椒という、
スペインではお決まりのドレッシング・スタイルだ。
その味のバランスがちょうど良く、しかもトマトが山盛りだ。
ついつい旨さにつられて手がのび
トマトで結構お腹いっぱいになってしまったほど。
シンプルなサラダだけれど、心から本当においしかった。
今、世界中ではインスタ映えなサラダが流行っていて
見た目に異常なほど気を遣って、味や素材が適当なレストランが多いのが現状だ。
でもやっぱり、素材の鮮度がいい
こういった、普通のトマトサラダが一番うれしい。

お次にメインのパエリア。
見た目、とってもシンプルだけれど
何よりエビの火入れがちょうどよく
レストランで、こんなに美味しいエビがのっているパエリアははじめて。
ちょっと驚いたのは、お米が結構固かったこと。
こんなに生に近いコメもありなんだと
夫と衝撃を受けた。

最後はポストレ、スイーツのこと。
今日はなんだかプリンが食べたかったので
Matóマトという山羊または羊のフレッシュチーズをプリン仕立てにしたものを注文。
スプーンを入れると通常のプリンと比べて硬めだが
口に入れるととってもクリーミーで
コクがあり、う〜ん!おいしい。
絶品である。
上にのっているきな粉っぽいものは
アーモンドを細かく砕いたもので
これも口の中でいいアクセントになり存在感がある。
考えられているなぁ〜と感心。

そして最後にコーヒーを。
なんと、我が家で14年以上買っている
おいしいEl Magnificoエル・マグニフィコのコーヒーだった。
注文した全ての料理が
私たちの口に合うはずだ。合わないわけがない。
やっぱり、使う材料などが
おいしいというものを、きちんと厳選しているレストランということが
最後の締めのコーヒーで納得できたのだ。

それにしても、上の写真は『ザ・スパニッシュ』な感じだよね。
こういうの食べるのも久しぶりだ。
最初は私たち夫婦が一番のりで他にお客さんがいなかったのに
あれよあれよと、家族連れが次から次へとやってきて
いつの間にか満席になっていた。

良かったらぜひ、行ってみてほしい。
ウキウキ、ハイキング気分で。
ちなみに、こちらは宿泊もでき、
朝の雲海なんかが見れたら最高だよね。

場所 : Santuari de Bellmunt サントゥアリ ダ ベルムッ
ホームページからInstagramを見ると、営業時間が書かれてあります。
現在、2024年夏の営業時間はこちら

  • 木曜日 20:00-23:00
  • 金曜日 13:00-23:00
  • 土曜日 08:30-23:00
  • 日曜日 08:30-17:00

    要予約、621235325
kinopiyo
バルセロナ在住。グラフィックデザインをしつつ布で小物なども製作中。 2019年12月に出版したバルセロナのガイドブック『心おどるバルセロナへ 最新版』イカロス出版より発売中。電子書籍もAmazon、kindle、楽天koboなどでお求めいただけます。私が好きなお店の紹介や暮らしについてをお伝えしたいと思っています。