異国の料理がどうしても食べたくなる、おすすめの本『世界自炊紀行』


我が家では毎週土曜日の朝ごはんの時間に
ピーターバラカンさんのラジオ番組
『The Lifestyle MUSEUM』をポッドキャストで聴いている。
この習慣はもう10年以上は続けているほど。
朝食前にポッドキャストのセッティングをするのは夫の役目で
「今日はゆかさんが出ているよ〜」と言うので
急いでコンピュータの画面を見ると、ラジオのゲスト紹介のところで
ゆかさんがピーターさんたちと一緒にいる写真を見て
うれしくなってしまった。

その写真はこちらを

ゆかさん、山口祐加さんは自炊料理家で
世界の人々がどんな料理を自炊をしているのか知りたくて
世界12か国、38家庭を取材し
その中から各国2家庭を選び、24家庭の自炊事情を書いたものが
今年の8月に『世界自炊紀行』というタイトルで出版されました。
そして、この本の中のスペイン・バルセロナ編で取材された
ナティさんを紹介したのが私と夫でした。

ナティさんとは同じピソ(マンション)に住んでいるため
ゆかさんには我が家に数日間泊まっていただきながら
取材をしてもらいました。
一緒に過ごした時間は楽しくて、おいしい思い出ばかりです。

ゆかさんの本『世界自炊紀行』ですが
とにかく、読んでいると口の中に自然と唾液がたまってしまうのです。
とてもおいしそうに書かれているのはもちろんですが
その家庭の歴史と共に料理をいただいている
そのことが描かれていて、すごくいいなぁと思うのです。
だって、料理はその家族の歴史そのものですもの。
いろんな思い出が詰まった
世界のファミリーヒストリー&料理の物語が24話もあるのですから
ぜひ、お見逃しなく。

そして、彼女の本で思ったのは
文章で読む料理の説明がなんだかとっても懐かしく新鮮に感じました。
向田邦子のエッセイで料理のことが描かれているのがすごく好きで
よく以前は読んでいました。
そして、それは今でもそのおいしい様子が鮮明に頭の中に浮かび上がります。
文字だけなのに。どうしてだろう。
YouTubeの動画を見て料理を作っていると
どんな風に材料を切ればいいか、
どんな風に炒めればいいか、
どんな風に盛り付ければいいか、
何から何まで、今ではビデオを見て確認できるそんな日常の料理。
でも、実は頭はそんなに使っていないと思うのです。
どう考えても文章で読んだ方が五感をフル活動させ
頭やカラダに印象付けている。
文字で伝える方が人間はいろんなことを
頭の中で考えているのだなぁとつくづく思うのです。
よく、小説で読んだものが映画になると
映像を見てがっかりしたという体験はないだろうか。
それです!
文章で読んだ方が、いろんな想像があっちこっちからやってきて
とんでもなく素敵な印象になるのです。
あっ、でもゆかさんの本の料理は実物もおいしいですよ。

それにしても世界はまだまだ知らないことだらけ
異国の調味料のことが知れたり、
例えば『ギョズレメ』や『ラヴァシュ』と言う名のパンがあったり、
例えば『カウカウ』なんていう可愛い名前の料理があったり、
初めて知る、料理に関する言葉がいっぱいです。
日本にある異国のレストランへ行った時には
きっと役に立つはずです。
私はバルセロナにもいろんな国のレストランやバルがあるので
異国の食べ物屋さんへ行って
ゆかさんの本で知った言葉に出会いたいなと思っています。

そうそう、この本の装丁(ブックデザイン)が
私の憧れのグラフィックデザイナー/有山達也さんだと知って
さらに心おどらせています〜。











kinopiyo
バルセロナ在住。グラフィックデザインをしつつ布で小物なども製作中。 2019年12月に出版したバルセロナのガイドブック『心おどるバルセロナへ 最新版』イカロス出版より発売中。電子書籍もAmazon、kindle、楽天koboなどでお求めいただけます。私が好きなお店の紹介や暮らしについてをお伝えしたいと思っています。