夏まっただ中、そしてトケイソウ


本日、バルセロナ郊外のラガリーガの町は34度です。
日曜の、だらりと過ごしているその合間に
ベランダの植物を観察してみたら
トケイソウが2つも花を咲かせていました。
この花、とっても複雑な作りですよね。
じっと見つめながらつくづくそう感じてしまいます。

こんなに小さな蕾の中で少しずつ花弁などが育って
花となって開花したその姿は、びっくりするほどの造形や色彩なんです。
それが、一日だけしか咲かないんです。
儚すぎる、、、。


このトケイソウは南仏からやってきました。
7、8年前の夏のヴァカンスでアヴィニョンへ行った時
近郊の小さな町を訪ねたのです。
そこは、田舎町で素敵なお庭を持ったお家がたくさんあって
散歩をしていたら
ある家の垣根にたくさんのトケイソウが絡まって咲いていたのです。
夫と一緒に、その花をじっと見ていたら
その家のご主人が庭の向こうからツカツカと歩いてきて
あっ、怒られるのかなぁと思ったら
「良かったら少し持っていって。種もここにできてるから
植えるといいよ」と言って束になったトケイソウを私たちに手渡してくれました。
実は、ご主人はフランス語だったので、そう言っていたかどうかは
確かではないですが、彼の笑顔や手渡してくれた時の
彼のゼスチャーを見る限り、
おそらくそんな感じのことを言っていたのだと思うのです。

あれから時はだいぶたち、
毎年花を咲かせてくれるので
我が家では夏に咲く花の代表です。

それではみなさん、暑さには気をつけて
素敵な夏をお過ごしくださいませ。
思い出もいっぱいできますように。

モデルニスモ建築への憧れなど


バルセロナの中心地で
たくさんのモデルニスモ建築を見ることができますが、
私が住んでいる町でも結構たくさんの住宅が残っています。
1900年前後に財を成したファミリーが
夏のバカンスを楽しむ第二の家として
建築された家々が
今も時を重ねて使われているのです。
その、装飾だったり、色使いだったり、全体的なデザインだったり
見ているだけで心が満ち足り、ため息が出るほどです。
当時の職人さんたちの技術がすごいのはもちろん
建築家の要望を聞いて、それをきちんと形にできるのはスゴい。

一般住宅のモデルニスモ建築が多い
我が町ラガリーガは、
とにかく散歩が楽しいのです。
もし、こういった建築にご興味があれば
ラガリーガの町をおすすめいたします。

そうそう、散歩といえば、
頭の中を整理するのに
歩くというのはちょうど良く
町を見ながら
自然を感じながら
あれこれ考えているのですが
ふと、今日、頭に浮かんだのがこの話題です。

いろんなインタビュー記事を読んだり
対談のYouTubeを見たりしていると
子どもの頃に学校が嫌だった。
または団体行動が嫌でしょうがなかった。
という人のほとんどが、
大人になられてから各方面でご活躍されている有名人が多いなぁと感じます。
えぇ〜、あなたも?あの人も?
という感じで、、、。
そんなインタビューを目にするたび
本当に私って普通のふつ子ちゃんなんだわ〜。
と、つくづく思ってしまうのです。
特に賢くもなく、勉強は苦手でしたが
学校という場所へ行けば
友達に会えるということだけで
通っていたと思います。

学校嫌い、団体行動嫌いなどという繊細な精神の持ち主だからこそ
ある部分で飛び抜けている才能を持っているのだなぁ
そうか、そうだよなぁ〜。

私もインタビューで嘘でもいいから
学校が嫌いで団体行動が苦手でしたとか言ってみたい。
いや、それよりも残念ながらインタビューされることはないですね〜。

駅前の、この木なんの木?気になる木


今週はとても涼しい日々がおくれています。
曇りがちで、昨日は雷や突風、そして集中豪雨に雹も降り
大きな葉っぱを持った植物が
葉に穴があいてしまい、ちょっとかわいそうな感じです。
気になるのは今後のお天気。
今週末から、友達のフランス人一家が
バルセロナの海辺の町にバカンスに来るので
せめて、彼らがいる間は
いつも通りの暑い夏でいてほしいなぁと
思っているところです。

上の写真は我が町ラガリーガの駅のすぐ近くにある大きな木。
駅に行く途中にあって、
このちょっとした広場に広がる雰囲気が
いい感じだなぁと
良い空気を感じる私の大好きな場所です。
この木、とっても大きいのです。
後ろの豪邸をすっぽり隠してしまうほど。
しかし、それにしても何の木なんでしょう。
いまだに名前を知りません。

さて、話は変わりますが、我が町には1館の映画館があります。
1913年に建てられたモデルニスモの建物です。
外見はそれほどではありませんが、
中に入るとペールピンクをポイントとした色彩が
館内を華やかにしてくれて
気持ちが上がります。
最初はカフェ・ホール、
カフェなどが飲めるダンスホールとして営業していたそうですが、
1928年から映画館になったそうです。
一見の価値ありな映画館です。
そこで、見覚えのあるポスターを発見しました。


スタジオジブリの『紅の豚』ではないですか。
なぜ、今、この映画がこの映画館で上映されるのかは不思議ですが、
この映画、実は私にとってはとても思い出のある映画なんです。
ちょうどこの映画が日本で上映される時期
イベントの企画制作の会社で働いていて、
『紅の豚』を日本の航空会社の機内でも上映するための
英語バージョンを作るというプロジェクトがあり
映像を見ながら、外国人の声優さんが、しゃべるタイミングの時間を
何分何秒コンマいくつまでを台本に書いていくという
そんな仕事をしたことがありました。
きちんとタイムを書かないといけないので
もう、何度も何度も確認しながら見た映画です。
もちろん、それは上映前の映像で
とりあえずできているものなので
色が入っていない場面あり、
線で描かれているけれど、なぐり描き的な感じで
もうすぐ上映だというのに、この状態で声を入れ込むんだぁと
驚いたことをがあります。
この段階から数日後にはもう上映をむかえるんですよ。
その仕事の凄さにさらに驚きです。
とにかく、あんなに何度も見たはずの『紅の豚』なのに
内容があまり思い出せないんです。
おそらく、しゃべるタイミングの事ばかり気にしていたので
今、思うと内容が頭に入っていなかったのだと思うのです。
エンディングがどうなったのかさえ
思い出せないんです。
だから、いつかこの『紅の豚』を
じっくり観てみたいと思ったのでした。




真夏のラガリーガの町を散歩する


先週は30℃以下のとっても涼しい1週間だったのですが
なんだか今週はまた、暑さが戻ってきそうな感じです。

それにしても異常気象とやらですが、
太陽と青い空とショッキングピンクのブーゲンビリアが
最高に似合う季節がやってきました。

この時期はなるべく下を見て、
影のある方を選んで歩きます。
町の道には突然ベンチがあったりして、
こんな風景を見るたび、
のんびりと人々がここで会話しているのかなぁと思うと
その時間が素敵だなぁと
ただただ思うのです。


この町では、毎週土曜日の午前中に教会前で朝市がひらかれ
1週間に一度のこの時に
結構オシャレに着飾ってお買い物に出かけている人をよく見かけます。
そのほとんどが60代以上のシニア世代なのです。
老人だからといって、暗ーい色を着ていたりはしない。
明るいビタミンカラーや蛍光色もお手のもので、
とっても素敵な装いなのです。
みなさん、色を合わせるのがとっても上手で
例えば、オレンジと白のシマシマTシャツを着ていた人の場合
イヤリングがオレンジ色だったり、
よく見ると、指のネイルカラーもオレンジであったり
頭から爪の先まで、着飾るのが上手だなぁと感心してしまいます。

山に囲まれた田舎町ですが
おいしいカフェテリアもあるし、
町を歩けば素敵な装いの人も多いし、
自然もいっぱいで
のんびりやってます。

ひさびさ、韓国ドラマにハマっている『LOST 人間失格』


暑い日が続いておりますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?

我が家ではただいま、ベランダ工事が続いており
ほぼ3週間ほど工事業者が出たり入ったりで
平日は毎日、家にいないとならない状態が続いており
ストレスが溜まる一方であります。
なにがストレスかと言いますと
業者の来る時間が日々まちまちで
しかも、来るといって来なかったり
時間に関することが非常識すぎてイライラするのです。
こんな苦情を並べたところで、
この国では当たり前のことなので
なんら対応もしてくれないことが
苛立つのであります。

そんな私の苛立ちを
このドラマを見ることで
毎日を楽しみに生きている感じでございます。

韓国ドラマといえば、
大企業の御曹司ストーリーだったり
記憶喪失系だったりと
ちょっと現実とかけ離れたものが多いのですが
『LOST 人間失格』は1話目から
心の奥底にある何かをつかまれたような感じで、
どんどん、ぐいぐいというよりも
1話1話を大切に観たい。そんなドラマです。

なにしろ、彼らが発する言葉(セリフ)に
ハッとしたり、
うんうんと頷いてしまったり、
いい言葉だわとメモしてみたくなったりと
心にキュッと入ってくるのです。

主人公は人妻で事情によって出版社を辞めて
ハウスキーパーをしているブジョン。
それから男性は元ホストクラブで働いていたけれど
現在は家族や恋人の代行業をしているガンジェ。
この二人から繋がる人々がさまざまに交差し
ドラマは紡がれていきます。

主人公の二人の会話も素敵なのですが
その脇をかためる登場人物たちも
それぞれに味があってとてもいい人たちなんです。
みんななんらかの悩みを抱えているのです。

人間関係っていろいろありますよね。
話してわかる人。
話してもわかりあえない人。
話さなくてもそばにいてくれるだけで安心する人。
ケンカしても一緒にいたい人etc.

みんなこの世を生きている。
素直に、生きている。
一生懸命生きている。
でも、失敗しちゃったり
方向を間違えちゃったり
迷ったり

にんげんだもの、、、、と相田みつをは名言を残し、
みんな違ってみんないい、、、と金子みすゞは素敵な詩を書いてくれた。
もう、この言葉を胸に人生楽しくいきましょう。
と、私は思うのです。

ドラマのタイトルである
『人間失格』ではなく、人間としてこれは合格だと思うのです。
人間は神様ではないし、悩みがあるから人間なんですもの。

このドラマに時々流れる
ブジョンとガンジェのナレーションも
とても良いのです。
言葉がいい。詩のようでいい。

主人公の女性、ブジョンは
父と話す時。
夫と話す時。
ガンジェと話す時。
彼女が纏う雰囲気が違うのです。
私は、彼女がお父さんと話すシーンが大好きで
お父さんが、これまたとっても心が温かくていい人なんです。

アマゾンプライムで
ただいま、私、2周目に入ってしまいました。
なんだか、このドラマから離れられなくて、
ついつい夜中に見てしまうのです。
せめて、ベランダ工事が終わるまでは
夜な夜な見ていると思うのです。

おすすめです。

ピカソ美術館の近くにある、おいしいスイーツ&カフェ


ピカソ美術館のまわりには
車が一台ギリギリ通れるくらいの
細くて、あっちこっちに別れる通りがはり巡らされていて
地元の人でも迷ってしまうほどです。
でも、そこにはアトリエを構えた小さな手作りのお店があり
街歩きが楽しくてしょうがなくなってしまうのです。

今回ご紹介するのは
ピカソ美術館の近くにあるスイーツ店で
美術館と同じ通りにあるので
わかりやすい場所にあります。

ピカソ美術館を背にして
Montcadaモンカダ通りを右側に歩いていきます。
そうすると1分もしない場所に
Pastisseria Brunellsパスティセリア・ブルネルスに到着します。
ちょうどPrincesaプリンセサ通りとの角に
そのお店はあります。

Pastisseria Brunellsは
1852年から、まさに同じその場所で営業されている
バルセロナ市内では最も古い洋菓子店なのだそうです。
そう考えると、ピカソやミロ、ガウディも来ていたかも?
しれないですね。

このお店はなんといってもクロワッサンがおすすめです。
なんと、2020年と24年の『スペインで一番おいしいクロワッサン』として
優勝経験のあるところなのです。
お店のレジ横に、優勝された記念品が置かれています。

まずは商品が並んでいる扉のところから入り、
ガラスケースに入っているたくさんのスイーツの中から
食べるものや飲み物などを伝え
中で食べたいのか、テイクアウトしたいのかを言います。
そうすると、中で食べる場合は番号の付いたスタンドが渡され
それを持って座りたい場所に座るという感じです。

今回私が食べたのは
クロワッサンのチーズケーキというもので
中に、クリームとラズベリージャムが入っていました。
そのほか、ピスタッチオやレモンパイ、ヨーグルト&マンゴーなど
色々なクロワッサンがありました。
もちろん、何も入っていない普通のクロワッサンもあります。

そうそう、ここは
カフェもおいしいのでおすすめです。
ここのコーヒー豆は
バルセロナでも有名老舗店の
コーヒー豆店El Magnificoエル・マグニフィコのもの。
ここのお店も1919年創業ですから
もう100年以上続いています。
我が家では、もう10年以上ここの豆を買っています。


私は、『コルタード』という
ミルクが少なめのコーヒーを飲みます。
カフェコンレチェはミルクの量が多くて
それだとコーヒーそのものの味が薄まってしまうので
コーヒー好きの人にはコルタードがおすすめです。
それから、このスイーツ店でコーヒーをたのむと付いてくる
1枚のクッキーもとってもおいしい〜。
お気に召しましたら、店内でクッキーが購入できます。

コーヒーとスイーツが
一緒においしく楽しめるお店ですので
ぜひ、行ってみてくださいね。
友達と一緒でもいいし、
カウンター席もあるのでお一人でもオッケー!

歩き疲れたカラダをやすめて
リラックス時間を楽しんでください。

Pastisseria BrunellsとEl Magnificoはわりと近いので
両方、行ってみるといいかもしれません。

Pastisseria Brunellsパスティセリア・ブルネルスの詳しい情報はこちら

コーヒー豆店 El Magnificoエル・マグニフィコの詳しい情報はこちら

ピカソ美術館に近いEl Magnificoエル・マグニフィコ店は
住所 C/Argenteria 64
こちらです。

コロニアグエル ガウディの最高傑作といわれる場所へ


この日は確か月曜日。
通常、バルセロナでは月曜日は美術館も博物館も休館日で
この曜日に出かけるならショッピングかガウディ建築を巡るのが最適なのです。
そう思い、月曜日の午前中にコロニアグエルを訪れました。

そう、ガウディ建築だというのに
急に思い立って行ける場所なんです。
予約もなしで入場できるうえに、たったの10ユーロ。
バルセロナの図書カードがあれば8ユーロ。
65歳以上ならシニア割引で8ユーロです。
(行き方は最下欄にあります)

入場券を購入できるミュージアムグッズ売り場などが併設されている建物から
少し歩いてこの場所に到着するのだけれど
何度か来たことはあるというのに、
ゆっくり歩いている間に、少しずつ見えてくるコロニアグエルに
あっ、見えてきた!見える見える。と
ワクワクする気持ちは変わらないのです。

まずは扉をくぐって入ってみると
内部には、たった二人のお客様だけでした。

薄暗い中に、色彩豊かなステンドグラスが
色を放っていて、
そこに花が咲いているように壁にふんわり浮かんでいるのです。
それが本当にかわいくて大好きなのです。
このお花のようなステンドグラスが
教会内に22個もあり、
一つとして同じものはないので
ついつい、全てのものをカメラに収めたくなっちゃうのです。
とはいえ、ここには少しだけ載せようと思います。


光といえば、内部にある照明が個性的なデザインで
目が釘付けにされてしまったのがこちらです。


写真では明るすぎる感じに撮れてしまったのですが
本当は、暗がりの中にほのかな灯りがともっています。
丸い小さなステンドグラスが四方についていて
左右対称じゃないデザインがとっても素敵でした。

そして、ガウディがデザインした椅子。
座ると体にフィット感があるのは、
美しいだけじゃない曲線がそうさせるのかもしれないですね。
二人がけの椅子は木と鉄で作られていて、
当時のものはコロニアグエルの職人が作ったそうですが、
現在内部にあるものはレプリカだそうです。


上を見上げると天井は、ほぼレンガで作られていて
アーチ状の骨組みもそれで組まれています。
この内部にいると、外国の博物館にある
大きな骨組みを持つ巨大恐竜を想像し、
自分が恐竜の内部にいて骨に覆われているけれど
恐怖感はなく、逆に安心感を感じてしまうのが
さすがガウディ先生だなと思います。
そして、柱に使われているのはゴッツい玄武岩で
それらは内部に4本の大黒柱として存在します。
この岩のざっくりとした削り具合が自然すぎて
しかもかっこよく、何度も手で触ってしまったほどです。


この建築物はレンガ技術の見せ所ばかりで、
スパイラル状に施されていたり、
柱がバスケット模様のようになっていたり。
レンガ職人の技の集大成ですね。


ステンドグラスもそうですが、モザイク模様が素朴な感じで
ほっこりして、色彩もキュート。
いつまでも、何度でも見返したくなってしまうのです。
きっちり並べられていないし、切った線が真っ直ぐではなくて
いかにも自然に砕かれたタイルのその感じが
見ている側にリラックス感や笑顔をくれる
それでいてアートとして成立しているのです。


真ん中のかわいいモザイクは
聖なる家族を表しているそうです。ピンクの十字架がキリストで
おそらく黄色のノコギリがヨセフ、Mがマリア様だそうで、
Mってどこ?って思ったのですが
それは中央の茶色のようなオレンジ色のようなモザイクのことかな?
それともm小文字だとするとパステルグリーンの下の3本あるやつ?でしょうか。謎です。


真ん中の六角形のモザイクは三位一体を表しているそうです。
なかなか渋い色ですよね。
こんな帯留があったら欲しくなっちゃいます。

さて、ガウディはコロニアグエルの建設を
実業家のエウセビ・グエルから依頼されたのが1898年でしたが
10年ほどもの間、構造的な実験を行なっていました。
そのひとつが放物線状のアーチの発想です。

こちらの模型はコロニアグエルのチケット&ミュージアムグッズ売り場の同じ建物に展示されています。この放物線状が吊るされているその下には
鏡が置かれていてその仕掛けがあることで、上下が逆さまになり、
放物線が上を向いた、この教会の正式な全体の姿が
浮かび上がるように見られます。
ぜひ、この展示場も忘れずにご覧ください。

こんな実験を10年ほど続けその後、
建設にとりかかりましたがパトロンであるグエルの体調が悪くなり、
後継者の息子たちに今後のことを頼みましたが、
あまり興味を示さなかったため
1914年にガウディはこのプロジェクトから降りてしまったそうです。
とはいえ、長い年月をかけて、様々なアイディアが生まれたコロニアグエルは
後のサグラダファミリアのための実験場だったとも言えるような気がします。

コロニアグエルへは4回ほど訪れていますが、
ガウディ建築の中で最も心が落ち着く一番大好きなところです。
そこに丘があるから、ガウディは丘を利用して
丘に寄り添うようにコロニアグエルを建設したのです。
ここにくると、ガウディ先生がとても身近に感じるし
丘に座って植物と対話している彼の姿が目に浮かぶ。
そんな場所です。

〈コロニアグエルへの行き方〉
▪️Pl Espanyaプラサ・エスパーニャ駅からFGCの列車乗り場に行きます。

このマークが目印ですので、この表示を目指して乗り場に行きます。

降りる駅名はColònia Güellコロニアグエル
路線番号のS3, S4, S8, S9しか止まりませんので
この4つの路線番号のどれかに乗ります。
Pl Espanya

Magòria-La Campana

Ildefons Cerdà

Europa Fira

Gornal

Sant Josep

L’Hospitalet-Av.Carrilet

Almeda

Cornellà Riera

Sant Boi

Molí Nou-Ciutat Cooperativa

Colònia Güell 下車
Pl Espanyaプラサ・エスパーニャから約30分ほどで到着します。

到着して駅を出ると、
道路に青い色のペンキで足跡がペタペタとついていて
それがコロニアグエルまでの道標になっています。
面白いアイディアだと思いませんか?
途中、ペンキの色が白くなったり黒くなったり
足跡が急に無くなったりしますが、表示看板も出てますので
気にせずのんびり歩いていけば大丈夫です。
およそ10〜15分ほど歩けばチケット売り場のある
建物に到着します。
のどかな場所なので散歩するのも気持ち良いです。

昔、繊維工場だったところの建物になぜか白い鼻がついてます

ワンちゃんと一緒にお散歩をしていたベレー帽を被ったおじいさんに行きも帰りも出会いました

コロニアグエルについての詳しいことはこちらのホームページへ

素敵な旅になりますように!
ボンディア〜

バルセロナ凱旋門の建築家が作った住居建築


何度も通っている道なのに
初めてその存在に気がついたりすることがあります。
人の意識って面白いですよね。
どうして今まで気がつかなかったのでしょう。
気がつくものと
気がつかないもの。
その差はいったいなんなのだろうか。

もう、何百回と通り抜けた
ランブラ・デ・カタルーニャ通り。
その54番地の建物が今回見つけたところです。

最初は窓にとても細かいガラス細工というか
ステンドグラスがハマっていて
素敵だなぁと、上を見上げながら歩いていて
そして、ふと、
真ん中にワンちゃんのモチーフ?を
発見したのです。
えっ、飼い犬をモチーフにするなんて
モデルニスモの建築ではあまり聞いたことも見たこともなかったので
この家のオーナーだった人が大切にした
愛していたワンちゃんなのだろうなと
想像してしまいました。(飼い犬なのか?は私の想像です。)

建物に近寄って、扉の辺りをじっと見ていたら
ここに住んでいる人がちょうど出てきて
「良かったら、中に入って見てもいいよ」と
ドアを開けて、中に入らせてくれたのです。

エントランス部分だけ、何枚か写真を撮りました。

黒と燻んだパステルカラーの
コントラストが効いていて
やわらかいけどクールな階段のデザインが
エレガントで印象的でした。


この建物の名前は『Casa de Dolors Calmカサ・デ・ドロールス・カルム』
建築家はバルセロナの凱旋門の建築デザインもした
Josep Villaseca i Casanovasジョセップ・ヴィリャセカ・イ・カサノヴァ。


凱旋門は見るからにごっつくて
色が全体的に茶色で
垢抜けなくて戦闘的な雰囲気だけれど
Casa de Dolors Calmは
それとは比べ物にならないくらい
優しさが溢れている。
きっと建築家のジョセップさんが
家のオーナーであるドロールスさんのイメージを表現して
このような建築物になったのだろうと想像できるのです。

いったいあの建築物にはめ込まれた装飾の
愛犬の名前はなんだったのだろう。
オーナーだったドロールスさんがワンちゃんをだき抱えた
写真なんかがあれば、見てみたいと思ってしまうほど
やさしい気持ちになれる建物なのです。

いやいや、あれは愛犬?なのだろうか。
もしかしたら全く違うものかもしれない。
それは、今の私にはわからないけれど
この建物を見て
こんな物語が勝手に私の頭の中に宿ってしまったのです。

中に入ってもいいよと言ってくれた住人や
素敵な建物に出会えたこんな偶然に遭遇すると
街歩きはやっぱりやめられないのです。


Casa de Dolors Calmの住所
※この建物があるRambra de Cataluynyaランブラ・デ・カタルーニャ通りには素敵なお店がたくさんあるのでぜひ行って見てください。

手作りカップがかわいいカフェ


バルセロナのコーヒーは
かなり上質になっている気がする。
もしかしたら世界的な動きなのかもしれないけれど
いわゆるスペシャリティ・コーヒーをうたっているお店が
かなり増えている。

このお店もそのうちの一つで
コーヒーの香りが良くて、おいしくて
カップを手にした時の
ぽってり感と
指がカップにあたる感じがピッタリとして
それがとても心地よく安心感があり
ふぅ〜と力が抜けて
リラックスできるのだ。
それはまるで、温泉に浸かっている時の
あぁ〜いい気持ちと
つい言ってしまう感じによく似ている。

このカップはここのお店のオリジナルで
手作りされているそうだ。
いかにも手で練って、こねてあり
指あとのようなものができている。
この『指あと』がポイントなのだ。
そのカップは手のひらにすっぽり入る、まさに手のひらサイズ!
思わず両手でつつんで、手の中で温かさを感じながらいただく。
そのおいしさと手のひらに伝わるぬくもりは
心地よいひと時である。

私がいつもここでオーダーするのは
カフェ・コン・レチェよりもミルクが少なめの
コルタードだ。
カフェ・コン・レチェはミルクの量が多いので
コーヒーの味がミルクに征服されてしまう。
コーヒー好き、だけれどミルクが欲しいという方は
コルタードがおすすめだ。

このお店は全ての商品がグルテンフリーとのこと。
例えばキャロットケーキは小麦粉ではなく
アーモンドの粉を使っているが、
モチッと、しっとりしてとってもおいしい!
その他、アップルクランブルは米粉を使用、
ヴィーガンブラウニーはそば粉、チーズケーキはとうもろこしの粉
と言った感じだ。

食べ物はスイーツのほかに、ブランチカフェなので
エッグ・アボカド・トーストやサーモン・トーストなどのトースト系や
流行りのボウル系で、
ホームページの写真を見る限り
見た目が栄えてていい感じだ。
まだ、カフェとスイーツしか食べたことがないので
こういった食べ物も次回は試してみたい。

バルセロナには現在3店舗あるそうなので
もし、近くを通った時には試してみてほしい。
場所や時間によっては混雑してすぐに入れない時もある人気店だ。

お店の名前 Bloome By Sasha
詳しいことはこちら

町をブラブラしてみた日


なんだか暑く、なんだか寒い。
シャツ一枚でも大丈夫かなと思ったけど
コンピュータの前で仕事してじっとしていると
なんだか肌寒くてセーターを着てみたり。
今年はちょっと変な天候だ。
さっき、晴れていたから洗濯物をベランダに干していると
急な曇り空で、大粒の雨が降ったり、、、。
やだわ〜。
どうなっちゃってるんだろう。

昨日はちょっと時間ができたので (いや、いつも結構ヒマなんだけど)
久しぶりに住んでいる町をブラブラと散歩してみた。

青い空が輝いていて
ジャスミンのような香りのする花が
たくさん咲き誇っていて
思わず鼻を近づけて
大きく深く吸い、香りを思う存分かいでみた。


ちょうど12時前の時間に散歩をしていたのだけれど
町で見かけたのはシルバー世代の人たちが圧倒的に多く、
お散歩をしていたり、公園のベンチで日向ぼっこをしていたり
友達と会話をしていたり、また、ベンチに買い物かごを置いて
タバコをふかしている主婦がいたりと
まぁ、それぞれの楽しみ方をしている。

時々、買いものの途中で本屋さんのショウウインドウを
じっくり観察するのが好きで
どういうテーマで並べているのかはわからないけれど
三十冊ほど並んでいるうちの5冊が日本の本だった。
いやいや、すごいわ〜。
いつも本屋さんの中に入りたいと思っているのだけれど
入ってしまうと、1時間以上は見てしまいそうなので
ウィンドウだけにしている。


しかし、ウィンドウだけどこれだけの日本の本があるのは
やっぱりすごい。日本人として誇らしい。

上左は谷崎潤一郎の『春琴抄』カタルーニャ語のタイトルは『RETRAT DE SHUNKIN』
上右は井伏鱒二の『黒い雨』カタルーニャ語のタイトルは『PLUJA NEGRA』
下左は岸本斉史の『NARUTO』
下右は『HOKUSAI MANGA 1, 2』

中に入ると三百冊以上は日本関係の本がある。
結構人気なんだよね。

この本屋さんのほぼお向かいに
子どものワークショップの場所がある。
いつもウィンドウに子どもたちの作品が飾ってあって
これも通りすがりに見るのが大好きだ。
今回のは劇場を箱で作って色彩をのせている。
楽しい色がそれぞれに塗ってあって、ウキウキしちゃう。
私も、作ってみたくなっちゃった。
一番上の写真が子どもワークショップのウィンドウの様子。

やっぱり、町歩きって楽しいわ〜。