グラシア通りのクリスマス・イルミネーションもとっても素敵ですが
バルセロナのデパート。エル・コルテ・イングレスの横の通りも
この写真のようにエレガントで、歩いていて気分が上がってしまうほど。
思わず、スキップでもしたくなるくらい。
観光ではあまりスポットライトが当たっていないように思う
このデパート。
私は実はとっても大好きなのだ。
まずは、地下にある食品売り場。
郊外に住んでいるとオーガニックのものは手に入れやすいけれど
それ以外の商品は置いてある品数たるや、それはもう見たことがないものが多くて
あっちキョロキョロこっちキョロキョロの世界。
パッケージが洗練されていてデザインに魅了されっぱなしなのだ。
レジを出て少し歩けば、グルメコーナーがあって
どれもが美味しそうに並んでいる。
Baluardバルアルドのおいしいパンもあるし、El Magnificoのコーヒーも売っているから
買い忘れた時はここで買うべしなのだ。
上の階で料理関係のコーナーを見るのが好きで
時間があれば、つい行ってしまうのだ。
買わなくても、とにかく私は見るのが好き。
エプロンとかも素敵なデザインなのに、お手頃値段で買えるし
スペイン語が描かれたりしていたら
お土産なんかにもいいなぁと思ってチェックしている。
ランチョンマットやフキンなんかも欲しいと思えるデザインが多いのだ。
このフロアーの上にはタオルコーナーもあったりして
タオルもいい感じのものがいろいろあるのだよ。
ぜひ、のんびりゆっくりデパートを満喫してほしいわ。
それでは、良いお年を!
バルセロナで骨董めぐりならここがいい
もし、観光でバルセロナの骨董を見たいなら、ここMercanticメルカンティックが良いと思う。
私がよく行く月に一度の骨董市だと、月に一度しかないから
そこに合わせて行くのは結構大変だと思うからだ。
Mercanticの骨董屋さんは、幅広くたくさんのお店の集合体なので
何時間でもいられるほど見応えがある。ありすぎるほどだ。
古本屋さんもあれば、レコードショップもある。
ガラクタ系の骨董もあれば、美術品のような骨董を売るお店もある。
照明器具だけのお店や家具屋さん、雑貨屋さん、、、ほんとに見どころ満載なのだ。
しかも、レストランやバルもいくつかあり
もし、我が家の近くにMercanticがあったら
私なら毎日通ってしまうだろう。そのくらい大好きな場所だ。
ただ、バルセロナの中心地からは少しだけ離れている。
先週訪れた時はクリスマス前ということもあり
たくさんの手作りの作家さんたちの出店が出ていて賑わっていた。
しかも冬だというのに、まだブーゲンビリアのピンクの花が生き生きとして
気持ちいいくらい青空に輝いていた。
骨董やヴィンテージの良さは
その色や質感の味わい深さだと思う。
新品はいつでも買えるけれど
古い色や味のある雰囲気というのは、そのものしか持っていないものだから。
出会った時しか買えないのだ。
これって、なんだろう?と思っているものでも
後でわかった時の感動というのもある。
そのものの物語が、買った後でもつづきがあるというのも面白さのひとつだと思う。
我が家にはいくつか、そういったストーリーのあるものがあるので
後日、紹介したいと思っている。
まぁ、とにかく古いものが好きなのだ。
○ 詳しい情報 ○
Mercanticメルカンティック
火〜土曜日 10時から20時、日曜日 10時から15時
カタルーニャ広場駅からFGCの電車S2またはS6に乗りVolpelleres駅下車、徒歩10分ほど
Instagram
住所 Avinguda de Pius i Taulet, 120, Sant Cugat del Vallés
谷崎潤一郎の陰翳礼讃を思い出して
確か20年ほど前のことだと思う。
月間の建築雑誌を毎月楽しみに読んでいた頃
谷崎潤一郎の陰翳礼讃についての特集をしていて
その雑誌の影響でその本を読んだことがある。
ちょうど茶道を習い始めたこともあり
使っていたお棗に螺鈿が入っていたので
暗闇にろうそく一本を置いて火をともし
そのそばに螺鈿入りのお棗を置いて
炎の揺らぎにあわせて螺鈿の輝きが変化する様を観察したことがある。
むかしむかしの日本人になって
つかの間の美しさを体験したのだった。
焚き火の炎をいつまでも見ていられるというのと同じように
この輝くゆれる色が心に焼きついた。
今朝、YouTubeにたまたま谷崎の陰翳礼讃に関するNHKの動画があって見てみた。
そうそう、厠(かわや)と谷崎の本には書いてあったけれど
トイレに関することが、とても興味深かった。
昔のトイレは家の外にあったりした。
私の母の実家が青森にあり、私が小学生になる前の話だが
その頃、まさに家の外にトイレの小屋があり
夜中にトイレに行く時は真っ暗な中、母を起こして一緒にトイレに付き合って行ってもらったことを思い出した。
田舎なので外はもう真っ暗で、トイレに行くのに懐中電灯なしではいけないほどの暗さなのだ。
足元を灯でともさなければ、トイレの穴にも落ちてしまうほどなのだ。
夜中にトイレに行くのが嫌なので実家に行くことが嫌だった。
そう、それで気がついたのが私のキャンプ嫌いのことだ。
キャンプも夜中にトイレに行くのが怖くて嫌だから行きたくないのだ。
もしかしたら、子供のころのトイレ体験があってのキャンプ嫌いなのかなぁと思ったのである。
ちょっと話はずれてしまったが
陰翳礼讃を読んでから、光と影に敏感になったように思う。
もしも日本が明治あたりからずっと鎖国をしていて海外との交わりがなかったとしたら
独特な家電製品が出来ていただろうなぁとか
いろいろ思い、想像するのである。
この動画に建築家の安藤忠雄が陰翳礼讃について語っている中で
彼が言っていた言葉でいいなぁと思ったのがこれ。
不便さの中に豊かさがある。
考えさせられるけれど、ポイントをついているなぁと思ったのである。
動画はこちら
NHK WORLD JAPAN
TANIZAKI JUNICHIRO on Japanese Aesthetics in Praise of Shadows
バルセロナ現代美術館の裏手にあるカフェのお店
MACBA(バルセロナ現代美術館)の裏手側に興味深いお店が増えていて
嬉しくなってしまった。
このお店Departure Coffee(デパーチャーコーヒー)もその一つだ
人通りの少ない通りにあるので、
ある程度ひとはいるけれど
そんなに混み合う感じではないので
とってものんびりできるのだ。
一休みするのにちょうど良いカフェなのである。
店内のインテリアもちょっとおもしろく
中央に置かれた工業機械のような黒い鉄のテーブルのようなものは
もしかしたら、版画に使うプレスするものだろうか?
次回、そこのテーブルが空いていたら
じっくり見てみたい。
コーヒーショップと名がついているように
コーヒーにはこだわっているお店だ。
La Marzoccoのマシンを使っているし、
コーヒー豆はバルセロナでは名の知れたSlow movの豆を使っている。
不味いわけがないのである。
ただ、こちらの現地の人々は猫舌の人が多いせいか
ミルクがあまり熱くなかったせいかぬるめのコーヒーが運ばれてきてしまったので
ぜひ、カフェコンレチェなどのミルク入りを注文する時は、こう言うと良い。
Leche caliente por favor! レチェ カリエンテ ポルファヴォール!
意味は、熱いミルクでお願いします。
これで、大丈夫。
この時は小腹も空いていたので、ブルーベリーのパウンドケーキも食べたのだ。
これが、結構おいしかった。
とってもしっとりとしたケーキで
ブルーベリーがゴロゴロと入っていて
スポンジケーキとブルーベリーって相性がとっても良いのだなぁと
思ってしまったほど。
しかも、甘さ控えめだったし。
ぜひ、食べて欲しい。おすすめである。
このお店の名前であるデパーチャー。
よく空港で目にする出発という意味だけれど
なんだか意味深でダイレクトでストーリーのある名前だ。
◯ 詳しい情報 ◯
Departure Coffee
住所 C/de la verge 1, Barcelona
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バルセロナで藍染めのワークショップを体験
日本にいたころは興味がある人のワークショップやお話会などにどんどん参加して
いろんなことを学んでいたけれど
バルセロナに居を移してからは、そういうのから遠く離れてしまって
ほぼ興味のある知識を得るのはネットからという日々。
ほんとうに、久々のワークショップ。
バルセロナで藍染めを体験してきたのである。
同じ空間に、先生と教えてもらう生徒がいて
チクチク針を動かして、
世間話をしたり、
先生、これはどうすればいいですか?とか
これで大丈夫ですか?とか
こういう会話でさえもホっとするし、うれしく感じる。
みんなの方向が同じ方に向いていて無心になっている時間が心地よい。とても良かった。
藍染めを教えてくれた先生の名は、ゆなさん。
バルセロナに工房を構えて、そこで教えているのだ。
教えているだけでなく、依頼された染めの仕事もしている。
体験では最初にどんなものに染めたいか、どんな染めにするかを決め、
私を含めた参加者はみんなスカーフを選び、絞り染めという方法を選んだ。
その後、絞り染めのいろんなパターンを
先生が作り上げたサンプルを見ながら
この模様を出すにはこの縫い方という感じで、ひと通り説明をしてもらう。
とにかく、サンプル帳がとっても丁寧でわかりやすく
ゆな先生がとにかく優しく、でもきっちりと教えてくれるので
安心して和やかにできたことがほんとうに良かった。
何度も何度も経験を重ねているからこそできる対応だ。
絞り染めのおもしろさは
糸を抜くまでどんな感じに染まるかわからないところが
面白いと思う。
だいたいの予想はもちろんできるけれど
出来上がった時の感動は大きい。
参加した人、それぞれの個性が絵柄にあらわれ
そいういうのも興味深く、楽しい時間だ。
日本じゃない異国でカッコよく藍染スカーフを身につけて
さっそうとバルセロナの街を歩いてみたい。
素敵な染めですね、、、なんて声をかけてもらえたら最高だ。
ゆなさんの染めを体験される参加者はスペイン人が多く
日本の染めはここでは人気があるのだ。
何年振りかで体験したこのワークショップで
遠くに行ってしまっていたワクワクする気持ちに再会してしまい
また、体験してみたいと思っているところなのだ。ウフフ。
写真は二枚とも我が家のベランダで撮ったもの。
染めのワークショップを体験してみたい。興味がある方、ワクワクしたい方
ぜひ行ってみてほしいなぁ。
情報はこの下をどうぞ。
Yuna Kono
Taller de estampado Japonés
www.yunakono.com
info@yunakono.com
instagram
ラガリーガのおいしいスイーツのお店
お店の名前はPessic Pastisseriaペシック・パスティセリア。
ほぼ一年前の2021年秋にできたお店で歴史は浅いが
このお店の建物そのものはモデルニスモ時代のものだ。
ペールピンクに外壁は彩られ、大きな扉窓が印象的。
店内のソファやそこに置かれたクッション、
それにこの写真に写っているお皿やコーヒーカップは
落ち着いたパステルブルーの濃いのや薄い色で統一され
とってもリラックスできるのだ。
私がこの町ラガリーガに引っ越してきたのが2019年の7月で
おいしいお菓子が町にないない〜と
ぶつぶつ独り言のようなことをつぶやきつつ
そのうちコロナが流行りだし
気持ちが晴れない日々を過ごしていたところに
この太陽のような希望の光をくれたのが
このお店の存在だった。
なにせ、コロナの頃は緊急事態宣言が出されて
移動範囲も規制され
中々バルセロナの街まで電車に乗っていけなかったので
おいしいお菓子にありつけなかったのだけれど
ペシックができてからは
心もおなかもウキウキ気分でいられたのだ。
私のおすすめはクロワッサン系のスイーツで
季節によって旬の果物が使われてるものもある。
写真のものは今が旬のイチジクがつかわれている。
中にはマスカルポーネのクリームが入っていて
イチジクのジャムが真ん中あたりに少し入り込んでいる。
ラガリーガに来たなら
ぜひとも訪れてほしいお店なのである。
そうそう、このちょうどお店のお向かいに
蛇口から温泉水が流れているのが見える。
わが町は遠い昔から温泉があることで有名だったらしい。
遺跡などもあるくらいなのだ。
Pessic Pastisseriaペシック・パスティセリア
Carrer dels bangs 30
La Garrriga, Barcelona