Sant Jordi サンジョルディの日だよ


土曜日は朝の市場が行われているので
夫と一緒に町の広場へ買い物に出かけた。
ふと、野菜を見ていたら同じテーブルにバラが置いてあるのだ。
そうだ、明日はSant Jordiサンジョルディの日。
家族同士や恋人、友達などにバラを贈る日だ。
本も贈ったりする。
おそらく日本でもずいぶん前から、本を贈る日として少ないながら知っている人もいるだろう。
一本のバラと一緒に一本の麦の穂も丁寧に包装されて売っている。
確か、麦の穂は槍を意味すると聞いたことがある。
そう、あのサンジョルディ伝説のお話によるものだ。
ドラゴンの生け贄にされているお姫さまを、馬に乗ってやって来たサンジョルディがドラゴンの心臓を槍でひとつきし、お姫さまを救うというお話だ。
私が住んでいる町でもサンジョルディをモチーフにして家の外壁などに飾られたりしているし
バルセロナの旧市街地ではさまざまな場所でサンジョルディのレリーフを見かける。
それくらい昔から語り継がれた物語なのだろうと見かけるたび思うのだ。

市場からの帰りに近所のよく行くお肉屋さんで
お肉を買おうと行ってみると、行列ができていたので
夫だけ店内に入り私は外で待っていた。
すると、夫がバラの形をしたキャンディーを手に持って出て来たのだ。
私がお店の中を覗くと、いつも担当してくれるお姉さん2人が
笑顔で私の方を見ていたので、私もいただいたキャンディーを手に
ありがとうと手を振って笑顔を返した。
こんな風に大人になってもキャンディーをもらえるなんて
なんだかとっても嬉しいものだ。

お肉屋さんからもらったかわいいキャンディーと本の栞

一番上の写真のポストカードは骨董市で購入したもの。
裏はこんな感じ。フランスの絵葉書らしい。

kinopiyo
バルセロナ在住。グラフィックデザインをしつつ布で小物なども製作中。 2019年12月に出版したバルセロナのガイドブック『心おどるバルセロナへ 最新版』イカロス出版より発売中。電子書籍もAmazon、kindle、楽天koboなどでお求めいただけます。私が好きなお店の紹介や暮らしについてをお伝えしたいと思っています。